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9割は映画、たまにアニメや本の感想。

20180918 『ザ・プレデター』

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Time to hunt…


ファン涙目(いろんな意味で)のモンスター映画『ザ・プレデター』を観てきました。


エイリアンシリーズ同様、根強い人気を持つプレデターシリーズ…


AVP エイリアンVSプレデター』以降、新作が出るたびに「駄作」だの「ガッカリ」だの「オワコン」だの言われつつ、なんだかんだファンは続編を心待ちにしているのです。


何せ『AVP2』をクリスマスイヴに1人で観に行ったくらいですからね。クソ映画でしたけど歴代で最も冷酷かつ強い“掃除屋”プレデターは超カッコよかったです。
観ながら泣いてました。いろんな意味で。


ブツクサ文句言われつつもなぜ、プレデターシリーズは愛されるのか。
その理由は兎にも角にも、『キャラが立っているから』です。


超超超高度な文明を持ちながら野蛮かつ好戦的で、ハイテク装備で身を固めながら狩りを楽しむ宇宙人です。ドラゴンボールでいうサイヤ人みたいなもんですね。


その醜悪な相貌よろしく極めて残忍でして、リストブレイドで八つ裂きとか、死体の皮を剥いで宙吊りにするとか、背骨から頭蓋骨まで一気に引き抜くとか、『モータル・コンバット』のプレイアブルキャラに採用されるのも納得の残虐性を持ち合わせています。


しかしながら女子供や敵意のない相手は殺さず、あくまで自分より強い者に挑むことをモットーとし、そして自分を負かした相手には敬意すら示します(2秒後に相手を巻き込まんと自爆しますけど)。


そんな誇り高き(?)ダークヒーローとも言えるプレデターのシリーズ最新作は、オレが待ち望んでいたバイオレンス魂溢れるスプラッターアクションなのです。

 

昨今の映画はバイオレンスを排除するようになりました。
なぜなら『レーティング(年齢制限)』が発生するからです。


ディズニーアニメのような『子供も大人も見られる映画』とは、聞こえが悪いですが『子供からも大人からもカネを取ることができる映画』です。当然ながら多額の収益が見込める作品です。


一方で過度な流血や四肢欠損、セックスやドラッグなど、“お子様には見せられない表現“が頻発する作品には即座にレーティングが発動します。その度合いが色濃いほど、


PG-13(13歳未満は保護者の同伴が推奨)

R-15(15歳未満は鑑賞不可)

R-18(18歳未満は鑑賞不可)


と、制限が強まります。当然ながらレーティングが強まるほど若い観客層を切り捨てることに繋がるため、儲かりにくくなります。
それ故に映画作品の制作費が上がるほど、万人に観てもらえるように流血表現を控えたり、“修正”することがハリウッドではよくあります。


例えば制作費200億円越えの『アベンジャーズ』などでは人物が撃たれても刺されても、血が吹き出すことなく倒れて死にます。


他にも今年11月公開予定の『ヴェノム』なんかは原作キャラの残虐性やダークな世界観が表現されるのではとファンからは期待されていたのですが、結局は制作会社の意向により、PG-13指定まで表現をマイルドにしたらしいです↓

https://theriver.jp/venom-not-r-rated/
https://theriver.jp/venom-runtime-rating/


更には先週観たサメ映画『MEG ザ・モンスター』も、レーティングがPG-13指定に収まるよう、凄惨なシーンは(せっかく撮影したのに)全てカットしたそうです↓

https://theriver.jp/meg-r-rated/

 

ヌルい!ヌル過ぎる!
映画に限らず、おっぱいポロリも首チョンパもフツーにテレビで流れていた幼少期を経験していた身としては、


「わざわざカネ払ってるんだから刺激の強い映像を見たいんじゃいコラ!」


と叫びたくなるわけです。別にエロシーンは求めていないですけど、昨今の『バイオレンス無きアクション』にはウンザリなのです。
スターシップ・トゥルーパーズ』とか、ゲロ吐きそうになりながら映画館で観ていたのを覚えていますよ。

原作のクオリティを損ねぬよう、主演者がギャラを削ってまでR−15指定で作った『デッドプール』が、どれほどの古参映画ファンを歓喜させたかはなかなか伝わらないでしょう。赤字の許されない今のメジャーなハリウッド映画は、過激な表現を悉く忌避しているのです。


そこでこの『ザ・プレデター』ですよ。監督本人が

「オレはプレデターが誰かの頭をぶった切るのが見たいんだよ!」

とかシャウトするだけあって、本作は堂々のR-15指定。
これぞプレデター…妥協なき“暴力のための暴力”が銀幕に叩きつけられます。


色々と不満やツッコミ所があったのは否めないですが、木曜洋画劇場を観て育った30代以上のオッさんはぜひ劇場へ足を運んでください。シリーズ未見の方でも、だいたい話は解るようになっておりますので。


そして上映時間も107分と、B級アクション映画としては丁度いい長さとなっております。きっと退屈することはないでしょう。


さて、そろそろエイリアンシリーズも語りたくなってきたなぁオレ…(続編が製作中止になりましたけど)