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9割は映画、たまにアニメや本の感想。

20180112 『キングスマン ゴールデン・サークル』

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“我らはかつての力を失いたり

在りし日は天と地を動かせし力を

それが今の我らの姿

英雄にも並び立つべき雄渾の心は

時と運命により弱められぬ

されど意志に残されし強さは

戦わんとする気骨と真実を求める気概を

失わぬままなり”

 

『007 スカイフォール』の劇中で引用される、イギリスの詩人テニスンの詩です。


「もうすっかり衰えて威厳もクソも無いけど、でもまだだ。まだ終わらんよ」


っていう内容でして、この詩を諳んじるシーンは緊張感に溢れていて、劇中でも非常に印象的です。


また、今作自体がジェームズボンドの復活と原点回帰をテーマとした作品でして、オールドファンからはかなり高い評価を得ています。
かくいう俺は初見でウトウトしていました。今ではクレイグ版ボンドシリーズで一番好きですけど。

 


まぁともかく、かつての栄光はもう失われたけど、かといって全てを諦めるわけにはいかんよねってのが、今の、新年の気分だったりします。


申し遅れました。新年あけましておめでとうございます。


今年は精いっぱい悪あがきすべく、かれこれ何十回目かの禁酒を年明けから再開し、近所のドンキで折りたたみ式自転車を買ってサイクリングダイエットしてます。
あと、新しいことを始めたくて韓国語の教科書を買いました。買って3日で既に後悔しています。ハングル文字がどうしても記号にしか見えない。

 

まぁ新年を迎えると気分が高揚するので、「どうせ3ヶ月も続かないよな」と思いながらも新しいことにチャレンジするべきです。


謎の爆連モードに入ったパチンコが何度も時短中に引き戻すのと一緒で、気持ちが“確変”状態のときは何をやってもうまく行く気がします。
あ、最近はCR地獄少女 宵伽でアホみたいに勝ってます。初代の頃から地獄少女にはお世話になってます。いろんな意味で。

 

さて、1ヶ月ぶりくらいに映画館に行きました。公開していたことをすっかり忘れており、封切りから1週間後を過ぎて、『キングスマン・ ゴールデンサークル』を観て来ました。

 

 

マナーがwwwww
人をwwwww
作るwwwww

 

 

古き良き英国紳士に敬意を払いつつ、堅苦しく無いアクションコメディとして作られた大ヒットスパイ映画の続編。ギミック満載のスパイ道具と外連味溢れるアクションは、ロジャー・ムーア版やブロスナン版ボンド映画に近いかと思われます。007シリーズを意識しているのは間違いなく、今作では『女王陛下の007』を意識したシーンも出てきます。


しかしながらこのシリーズはボンド映画とは似て非なるものでして、頭のネジが外れてしまったかのような過激なバイオレンス描写が全編に散りばめられています。


前作の教会での大虐殺シーンとか今作での『○肉ハンバーガー』とか、完全にやり過ぎです。イカれてます。
加えて、ここではちょっと書けないようなお下品なエロ描写もあります。
ちなみに今作のレーティングはPG-12(12歳未満には配慮が必要。観ることは禁じられていない)というヌルい区分です。仕事しろよ映倫


不快感ギリギリのエログロを嬉々としてブチ込むのはシリーズの製作と監督を務めるイギリス人のマシュー・ボーン氏でして、彼が同じく制作を手がけた『キック・アス』シリーズでも人体破壊シーンや誰得なゲロシーンがギャグとして出てきます。


もちろんアクションコメディなので、それらのシーンは陰湿にならずコミカルに描いています。(だからこそ眉をひそめる人もいるわけですが)


それにしても「マナーが人を作る」とか言いながら、どいつもこいつもFuckの連呼。英国紳士っていったい…。
007をリスペクトしているのか茶化しているのか分かりませんが、とにかく終始ツッコミどころ満載なアクションブラックコメディです。

 

まぁ前作のファン以外は基本的に見に行かない作品だと思いますので、間違っても前作未見の方や、スタイリッシュアクションだと勘違いしてデート目的で観に行くカップルの方々は見てはいけません。上映後に気まずい空気が流れることでしょう。


もちろん、前作のファンの方は観に行きましょう。
あ、『007 スカイフォール』もおススメです。