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9割は映画、たまにアニメや本の感想。

2019/10/24/うまそうに食べる映画

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休日なので部屋の大掃除をしたところ、7年前に賞味期限が切れたカップヌードルが押入れの奥から出てきました。


カップ麺って保存食だし、まぁ食えるっしょ」


とばかりにお湯を注いで3分後に麺を啜ったところ、2秒後に(以下略

 

 


まぁともかく…

 

 


今回は”映画の食事”について語ってみたいと思います。


アタクシ『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014年日本公開 アマプラで配信してます)っていう映画が好きで何度も観ているのですが、何がいいかってストーリーは勿論のこと、劇中で出てくるメシがとにかく旨そうなんです。


そして何より、食べ物を旨そうにみんな食べてるんですよね。その表情に思わず顔がユルんじゃいます。特に女優のスカーレット・ヨハンソンがペペロンチーノを食べるシーンがエロい!
わざとそう撮ってるのは間違いないんですけど、「『幸腹グラフィティ』かよ‼︎」とツッコミを入れたくなるくらい、官能的というか恍惚の表情を浮かべています。


ところでペペロンチーノって言葉の響きがエロいですよね。イヤラシイですよね。オレだけでしょうか。多分そうですね。


重ねて書きますけど、今作がインパクトが強かったのは、昨今でも珍しいほどに”旨そうに食べるシーン”が印象に残ったからです。


“メシが旨そうな映画”っていっぱいあります。レストランや料理人を題材にした映画って多いですし、豪華で華やかな料理が画面を彩ることはよくあります。


しかしながら”メシを旨そうに食べる映画”って意外に少ないです。特に海外の映画においては。出された料理を美味いんだか不味いんだか表情から伝わらず、モソモソと味気なく”摂取”しているシーンは多いです。
まぁ部屋で一人でメシ食ってていちいち「うんめぇ〜‼︎」とか言うのも不自然ですけど。


たまたまオレが観てきた映画にそういうシーンがないのか、或いは映画というフォーマットにおいては旨そうにメシ食うシーンは重要ではなく、海外のCMやテレビ番組でそういうシーンは専ら取り扱っているのか、オレにはよくわかりません。


先ほど”特に海外の映画ににおいては”と断りを入れましたが、邦画だとメシを旨そうに食べるシーンが多いのですよ。まぁ邦画が万年低予算体質なので、たまたま食事や日常のシーンを目にする機会が多いからなのかもしれませんけど。


とは言え、やはり邦画では印象に残る食事シーンを描いていることは多いです。飯テロ映画『南極料理人』での、豚汁とおにぎりを一心不乱にむさぼるシーンや、『天空の城ラピュタ』の目玉焼きパンを食べるシーン、『お葬式』冒頭のアボカドに醤油を垂らして食べるシーンなど。
最近だとアニメ映画『天気の子』の、ポテチ入りチャーハンを食べて顔がほころぶシーンがお気に入りです。


ジブリなんかは『ジブリ飯』って言葉があるくらい、料理を鮮やかに美味しそうに描きます。キャラクターもワシワシガツガツと豪快に食べています。その一つ一つを丹念に描いている以上、ジブリが食事のシーンに重きを置いているのは間違い無いでしょう。


対して洋画だと『おっ、なんだか旨そうに食ってるなぁ…』っていうシーンは少ないです。20年以上映画観てますけど、印象的な食事シーンと言えば、『マッドマックス2』のドッグフード(缶詰の方。ビスケットじゃないです)を食べるシーンですね↓

 


Mad Max 2 Dog food scene


一口目を食べた後の、主人公マックスの「んふー❤️」っていう表情が堪らなくて、オレもコンビーフを真似て食べたことあります。さすがにドッグフードは食べなかったですけど。


あとは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のケーキのシーンです↓


Once Upon A Time In America "Great Scene With Cake"


好きな女の子にプレゼントとしてケーキを買うんですけど、女の子を待ってる間にお腹が空いちゃって、一口つまむつもりが美味しすぎて全部食べちゃうシーンが可愛らしくて好きです。

 

印象に残るメシうまシーンは、何も高級料理である必要はないです。タクアンと白飯であっても、しみじみと噛みしめながら食べるだけで絵になるのです。
…が、なぜ映画では、旨そうにメシを食うシーンが少ないのか。


これは一つに文化やマナーの違いがあるとは思います。
一心不乱にガツガツとメシを掻きこむシーンが、人によっては「旨そう」とも「汚らしい」とも取れるでしょう。また、日本人は熱々のラーメンを鼻をすすりながらズルズルと音を立てて啜るのは当たり前ですが、西洋だとこれはマナー違反です。アメリカ人が観たら不快に思うでしょう。
アメリカでもラーメンが人気の日本食となっていますが、ズルズルと音を立てて食べないそうです。飲み物も音を立てて飲んではいけません。


箸やフォークの使い方一つで視聴者からクレームが来るご時世ですから、『旨そうな料理』は万国共通でも、『旨そうな食べ方』は千差万別なのかもしれません。大作映画は世界中で公開されるため、批判を避けるために食事のシーンはあまり力を入れたくないのでしょう。たぶん。


まぁそんなデリケートな食事の描写ですけど、やっぱりもっとメシを旨そうに食う外国映画をもっと観たいなとは思います。
アマゾンプライムビデオで料理を題材にした映画を何本か観ましたけど、物足りないですもん。


作り手の意気込みと情熱は伝わるのですが、料理は「オレの美味いメシを食え‼︎」っていうだけでは完結しなくて「おいしいおいしい」って食べてくれる人がいて初めて成り立つものだと思ってますし。

 

TVドラマの『孤独のグルメ』シリーズなんかは永遠に観ていられるくらい好きなんですけど、あれは”おっさんがひたすらメシ食ってるだけ”っていうシンプルなプロットなだけでなく、主演の松重豊さんが実に旨そうに食べてるからなんですよね。美味しさが表情から伝わってくるから思わずニヤケちゃうんですよ。


そんなわけで、メシを旨そうに食べる映画があったら皆さま教えてほしいです。
ぜひともよろしくお願いします。

 

おまけ↓ 無限に見ていられる小栗旬の飯テロCM


最高に旨そうな小栗旬飯テロCM集【飯テロも一流】 JAPANESE COMMERCIAL EAT Japanese food