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9割は映画、たまにアニメや本の感想。

2020/05/02『ロッキー』

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皆様こんにちは。ゴールデンウィーク突入ですね。この時期は本当に憂鬱になりましたよ。何せ某サービス業社員を13年やってましたから。店はクソ忙しいしアルバイトは帰省で休むしで正に戦場でしたから。去年なんか10連休でしたからね。殺す気かよ、と。

 

 

今年はコロナの影響で心穏やかですからね。初めてですよこんなゴールデンウィーク。よく考えたら100日前からゴールデンウィークでしたよねオレにとっては。無職なので。

 

 

 

まぁともかく…。

 

 

 

先週に発売した『映画秘宝 6月号』の特集である「観れば絶対に元気が出る!不屈の傑作映画200!」に『ロッキー』が取り上げられていました。色々と懐かしさがこみ上げてきて、久々に鑑賞しました。いま観ても色褪せない傑作だと思います。

 

 

観たことが無い人でもタイトルくらいは絶対に知っている映画『ロッキー』。

酒もタバコもやる場末の三流ボクサーが世界チャンピオンと闘い、どん底の人生から這い上がる物語です。

 

レーニングシーンや生卵を飲むシーンは真似した方は多いんじゃないでしょうか(余談ですが衛生上、アメリカでは生卵を食べないため、あのシーンの意味はタンパク質の摂取ではなく、「ハラ壊して死ぬ覚悟で頑張る」という意味だそうです)。

 

 

万人が共感する物語であり、製作費の200倍を稼ぐ超絶大ヒットとなりました。主役を演じたシルベスタースタローンも『ロッキー』以前は売れない不遇の俳優だったので、この作品で一躍スターになりました。脚本を書いたのもスタローン自身なので、まさに

“ロッキー=スタローン”のサクセスストーリーと言えます。

 

 

この作品に思い入れのある理由は、以前勤めていた会社の入社面接でロッキーに関して答えたことがあるからです。元上司が面接してくださったのですが、面接の最後の質問で

 

「最も尊敬する人物は誰か?」

 

と聞かれ、私は「シルベスタースタローンです」と答えました。理由として

 

「もともとスタローンは全く売れない俳優でした。どん底から這い上がるために『ロッキー』の脚本を書いたのですが、映画の製作会社は脚本だけ買って彼を主役にしようとしませんでした。彼は売れない無名の俳優だからです。でも彼は

 

『金額はいくらでもいいからオレを主演させろ』

 

と言って低予算映画ながらも主演を勝ち取りました。そして映画はヒットし、彼自身も成功しました。彼は自分を曲げなかったこそ成功できた凄い人だと思います。」

 

 

そんな回答をしたことを覚えています。もちろんこれが採用の決め手になったとは思っていませんし、面接してくださった元上司も「学生が一生懸命に繕って答えてるな」くらいにしか思っていなかったんじゃないでしょうか。自分も自分で「我ながらうまく答えられたな」と思ってましたし。

 

 

そしてスタローンの『ロッキー』の主演を勝ち取るエピソードは、大学時代に読んでいた町山智浩さん著作の『〈映画の見方〉がわかる本』からの引用です。読みながら印象に残っていたので使わせていただきました。

 

 

当時はスタローンを心の底から尊敬していたわけではサラサラ無いのですが、今はめちゃくちゃリスペクトしてます。

何せ脚本書けるし監督できるし主演もできる。しかもヒットさせることもできる。それだけでなく70歳の今でもマッチョで現役ですからね。“生きる伝説”ですよマジで。

 

80年代から90年代にかけて大活躍した筋肉モリモリの肉体派スターと言えばスタローンだけでなくアーノルド・シュワルツェネッガードルフ・ラングレンジャンクロード・ヴァンダム、ウェズリー・スナイプスあたりが有名です。でも今でも主演してヒットしている作品に恵まれているのはスタローンだけです。役者が高齢ってのもありますが、マッチョなアクション俳優が廃れてきたのも事実です。

 

 

武闘派のマッチョスターがスクリーンで大暴れする時代は90年代終わりの『マトリックス』あたりから変わってきました。アクション畑ではない演技派俳優がきちんとトレーニングして自分でアクションをこなす時代が訪れたのです。

トム・クルーズあたりはもう“突き抜けてしまった”人で、自分で制作会社立ち上げて自分で金を払って危険なスタントもアクションもこなしてますからね。

ジャッキーかよお前。

 

 

そんなわけで筋肉スター不遇の時代に今なお現役で輝き続けるスタローンは、高齢化社会を生きる我々にとっての希望です。実際に筋トレはボケ防止になるので、中年のおじ様方は今から家で腹筋ローラーし、マッチョな70代を目指しましょう。筋肉があれば会社をリストラされようが何だろうが、ジジイになっても闘えます。

 

 

まぁでも自分で脚本監督主演してヒットを続けるスタローンですから才能に恵まれているのは確かです。誰もができることではないでしょう。しかし彼は今でも愚直にアクション一筋です。ブサイクだし喋りの癖も強いしシュワルツェネッガーみたいにコメディできないので、自分に何ができて何ができないかが分かっているのでしょう。一貫して中二病のラブストーリーを描き続ける新海誠監督みたいなもんです。

 

“できることだけ、愚直に続ける“という一本気大将。銀幕の中で文字通り”闘い続ける“スタローン。自身の監督作はしょっちゅう肉体損壊や血ブシャーなスプラッタ描写が激しいので、かなりアレな人だと思いますが、滅茶苦茶スゴイ人だと思います。

 

 

食べてくためにあれこれとマルチタスクを求められる現代ですが、そのための勉強を続ける一方で、スタローンみたいな“一つのことを地道にやり続ける”ということを習慣として取り入れましょう。例えば筋トレするとか、ブログを毎日更新するとか。

 

はぁ、書くの疲れたので次のブログの更新は3か月後です(おぃ

 

 

最後に『ロッキー』の話に戻りますが、世界チャンピオンとの試合の前夜、ロッキーは恋人に呟きます。

 

「わかってるさ。オレに勝ち目はない。だが勝敗はどうでもいいんだ。ボロボロになるかもしれない。殺されるかもしれない。でも最後のゴングが鳴るまで立っていられたら、初めて自分がクズじゃないってことを証明できるんだ。」

 

超絶名シーンです。勝てない、ボコボコにされると分かっていても闘う。勝ち負けはどうあれ、倒れても立ち上がろうとする不屈の精神。久々に観返したら泣きそうになりました。

 

いろんな意味で絶望的なこのご時世、最後まで諦めずに立ち続けましょう。生きていれば何とかなるのですから。

 

 

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