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9割は映画、たまにアニメや本の感想。

20180928 『若おかみは小学生!』その1

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アニメ映画『若おかみは小学生!』を観てきました。


いや、ナメてたらメチャクチャ泣かされましたよ。興行的には大爆死中らしいので、打ち切られる前に早めに観に行くといいです。

 

しかしまぁ上記の画像を見れば解るとおり、オッさんが観に行くには抵抗がありすぎるキャラデザとタイトルでして、川崎チネチッタの21時レイトショーでこっそり観ました。


それでも心の中では

「いやっ!これは違うんだよ!俺は決してロリコンじゃないんだ!変態なのは認めるけど!」

とか言い訳してましたよ(誰にだ

 

もともと原作が有名な児童文学だなんて全く知らなかったですし、今年の3月からテレビアニメ版が放送されていることも気づいてませんでした。


映画ファンのためのサイト、フィルマークスで高評価を叩き出し、オレが参考にしている某映画ブログでも取り上げられ、そして新海誠監督がツイッターで絶賛していたので、

「んじゃ、観に行くか…新海監督って変態だし(失礼」


とか言いながら恐る恐る劇場へと向かいました。
それにしても、ネットでチケットが買える時代になって良かったです。一昔前なら


33歳オッさん
「えーっと…『若おかみは小学生!』のオトナ1枚ください」


受付のお姉さん
「『若おかみは小学生!』ですね(にっこり」


みたいな羞恥プレイがありましたからね。まぁ上映後に売店


33歳オッさん
「ウッ、エグッ…『若おかみは小学生!』のパンフレット一枚ぐだざい!(ボロ泣き」


売店のお姉さん
「あっ、はい!ただいまご用意します!(うわぁ…」


みたいな羞恥プレイがありましたけどね。

 

さて、肝心の本編なんですけど、温泉街の古びた旅館をひょんなことから跡を継ぐことになった織子(通称おっこ)。
旅館には織子だけが見える幽霊たちがいて、織子が苦難やトラブルに見舞われた時、彼らが守護天使のように織子を助けます。


学校にもライバル旅館の後継ぎ娘がいて、何かと最初は揉めるのですが、ぶつかるたびに徐々に打ち解けあい、友情を育んでいきます。


仲間と協力して成長していくというベタなお話なんですけど、実はけっこうシリアスで重いです。
『喪失や孤独を受け入れてなお、それでも生きる』というテーマが、ここ近年の社会情勢を踏まえ、オッさんのオレの心に重くのしかかるのです。


児童文学の映像化ながら、子どもはちょっと難しくて退屈するんじゃないでしょうか。
(後述しますが、アニメ版は子ども向けです)


逆にいうと、オトナにはかなり満足できる作品です。
監督がジブリ出身だけあって、とにかくキャラが動く動く。
怒ったり笑ったり美味そうに食べたり、躍動感たっぷりに走り回ったりと、キャラクターが元気いっぱいに動く様が観ていて気持ちいいです。


そしてヒロインの織子ちゃんがとにかく可愛い。健気で愛くるしいです。
当方、独り身ながら姪っ子とか年の離れた妹がいるので分かるのですが、幼い子の一挙一動がいちいち微笑ましいです。


そして背景の力の入れようも凄い。『君の名は。』みたいな美しい映像も出てくるので、見所はかなり多いです。


90分という尺に詰めたため、駆け足感や説明不足の部分もけっこうあるのですが、そんな瑕疵も些細に感じるほど、この映画の完成度は高いと思います。


映画鑑賞後、アマゾンプライムビデオで配信済みの全23話も一気に見たのですが、1話あたり約12分でテンポ良く見られるので、忙しい方にもオススメしたいです。来週で最終回です。


ただ、この映画が気になった方は、アニメ版も予告編も観ずに予備知識無しで観た方がいいです。アニメ版と映画版では映像の密度だけでなく、全体の話の毛色がかなり違いますので。


ジブリ映画を観るような感覚で観にいくといいかと思います。
繰り返しますが興行的にはかなり苦戦中なので、気になった方は打ち切られる前に早めにどうぞ!