タイムライン

9割は映画、たまにアニメや本の感想。

20171204 『映画の予告』

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映画は予告が9割‼︎


来年5月公開の映画『アベンジャーズ・インフィニティ・ウォー』の予告編がついにYouTubeで公開されました。↓


https://m.youtube.com/watch?v=HtxEYvZ6nlA


公式サイトを始め、その他の映画予告編チャンネルがアップしているものを含めると、なんと公開から24時間で2億回以上再生されたらしいです。まぁ、MCU作品を一本も見ていない方には上記の予告編を観てもイマイチそそられないかもしれませんが。


当方、予告編ってかなり好きなんですよ。それこそ一本の映画と同じくらい好きでして、映画館で本編が始まる前の予告編ってドキドキするんですよ。アーティストのカッコいいMVを観ているような気分。単なる本編紹介に留まらない、一つの映像作品なんですよ。

 


最近ではYouTubeで気軽に観られるようになってありがたみが薄れましたが、中学時代はカネ払わないと予告編見れませんでしたからね。
マトリックス』の予告編とか、その後に上映される映画本編より楽しみにしてたくらいでしたし。

 

で、映画ファンにとっては良くある話ですが、


「予告編は面白そうだったのに、肝心の映画はつまらなかった」


…というパターン。あるあるですね。

 

こういうのを『予告編詐欺』という人もいます。
しかしちょっと待ってください。少し考えて頂きたいのですが、もし予告編がつまらなそうだったら、その映画を観に行きたいでしょうか?


ほぼ毎週1800円払って映画館で映画を観るオレでも、湯水のように映画にカネを払えるわけではありません。なるべくオレも”ハズレ”は引きたくないので、予告編でつまらなそうな作品は見に行きません。公開後、評判が良ければ観に行きますけど。


そんなわけで、予告編とはある意味、『映画本編より面白くなくてはいけない』のです。予告編詐欺上等なのです。

 

例えば最近、異例の大ヒットを飛ばしている『IT /イット “それ”が見えたら、終わり。』の予告編↓
ホラー映画が苦手な方は観ないで下さい。


https://m.youtube.com/watch?v=b2MH-yxIR4Y


はい、クッソ怖そうですね。まぁ肝心の本編は(以下略)
どういうわけだか『イット』の予告編は映画館で観る機会がなく、今回初めて観たのですが、もし公開前に予告編を観ていたら、公開初日に観に行っていたと思います。

 

そして去年一番ガッカリした映画『スーサイド・スクワッド』の予告編↓
マジで、予告編”だけは”『神』でした。

https://m.youtube.com/watch?v=ZlWbYIs9o0w


はい、クッソ面白そうですね。まぁ肝心の本編は(お察しください)


他にも最近のハリウッド映画の予告編では、なんと『本編では使われていない映像』が使われていたりします。これこそ本当の意味で『予告編詐欺』です。


例えばちょっと古いですが、『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』の予告編↓

https://m.youtube.com/watch?v=Lrikt6pZ0Qo

そして、今年の夏に公開された『スパイダーマン ホームカミング』の予告編↓

https://m.youtube.com/watch?v=ieBWL3tADWM

 

思いっきりネタバレしますが、猿の惑星の予告編で出てくる”ビル爆発シーン”と、スパイダーマンの”アイアンマンと一緒にビルの間を飛んで行くシーン”は本編に出てきません。
編集でカットされたのか、あるいは予告編の為に作られたのか知りませんが、最近の映画ではよくあることです。


しかも上記の予告編2本は、ほぼダイジェスト映像と言うべきか、予告編だけで話の流れがほぼ分かってしまいます。映画を観た方はよく分かると思いますが、ほぼ予告編まんまに話が進みます。


コレは『見せ過ぎ』な例ですね。サービス精神が旺盛過ぎます。
これでは『予告編でじゅうぶん』となってしまいます。
何事も、見せ過ぎはよくありません。

 

 

こういうパターン以外には、あらすじを伝えるのではなく映像としての格好良さやインパクトを優先した予告編があります。
本編の内容は全然わからんのですが、とにかく記憶に残ります。


またしてもホラー映画で申し訳ないのですが、映画『エイリアン』の予告編(ホラー苦手な方はご遠慮ください)↓

https://m.youtube.com/watch?v=jQ5lPt9edzQ


以前にも紹介したことがありますが、インパクト抜群なホラー映画『シャイニング』の予告編(くどいようですが苦手な方はご遠慮ください)↓

https://m.youtube.com/watch?v=HEew7zvpAWE


そしてサスペンス映画『ドラゴンタトゥーの女』のMTV風の予告編…コレはカッコいいです↓

https://m.youtube.com/watch?v=WVLvMg62RPA

 

 

そして真打ち登場です。来年公開予定の『デッドプール2』の予告編です。正直な話、この予告編を紹介したいが為にこのタイムラインを書きました(おい)↓

https://m.youtube.com/watch?v=bZb0NN4P4F8


おっさんならピンとくる、懐かしのテレビ番組『ボブの絵画教室』をパロった予告編です。しかも下ネタ全開。断片的に挿入される本編映像を観ても、もはや全然内容は分かりません。
初見時はクッソ笑いました。

 


とまぁ何はともあれ、予告編の映像が本編の内容とかけ離れていたとしても『本編を観てみたい!』と思わせ、1800円払わせるのが予告編の役目なのです。


「予告編にダマされた!」という経験のある方…また一つ賢くなりましたね。身銭を切ることほど勉強になる事はないですよ。

 


さて、洋画びいきのオレなのでどうしてもというか、邦画の予告はどうにも『つまらなそう』に感じるのです。


毎週のように映画館に通えば、当然ながら邦画の予告編も飽きるほど目にするのですが、ちっとも食指が動かないのです。


この十数年間、国内の映画需要は洋画よりも圧倒的に邦画なので、


『邦画は凝った予告編を作らなくてもみんな見に来る』


という業界の思惑があるのかもしれません。もちろん、ここ最近は邦画のレベルが上がっているので、実際に面白い作品が増えているのは事実です。大変喜ばしいことだと思っています。


でも今月から公開の『鋼の錬金術師』の予告編ですが↓

https://m.youtube.com/watch?v=9NRt4keIZZk


どうなんでしょ?少なくともオレはちっともソソられないのです。単なるコスプレ映画だろコレ。

 

でも封切りからの三日間の動員数はブッチギリで1位です。単に怖いもの見たさの原作ファンや、山田涼介ファンが見に行っただけかもしれませんけれども。


でもSNS全盛期のこのご時世に置いては試写会でよほど不評なら初動に少なからず響きますし、映画レビューサイトのフィルマークスやヤフーレビュー、5ちゃんねるの作品スレにおいても「面白い」とか「意外と良くできてた」という意見はけっこう拾えるんですよ。(もちろんサクラの可能性もありますけど)


絶対に本編では予告編以上に見どころのあるシーンはあるはずなんです。実際たぶん本編の出来は、観てないくせに言うのはアレですが、結構いいと思います。

 

オレ自身、ハガレン原作を読んだことがないので、思い入れが無い分、けっこう楽しめるはずなんですよ経験上。
もう少しネットの評価をよく調べた上で観に行くかもしれません。

 

今年公開の『亜人』もかなり楽しんだのですが、アレもネットでの評判が良いから観に行ったわけで、予告編はまぁなんだか…↓

https://m.youtube.com/watch?v=Bd7Fo2wy_1Q

本編ではかなりレベルの高いアクション満載だったのに、どうしてもっと見せないんだろうかと思うのです。

 

予告編を見ただけで、「こりゃもう観るしかない!」とか思う邦画ってほとんど無いんですよね。


要するに、邦画の予告編って『見せなさ過ぎ』なんですよね。
予告編の制作会社に「あんまり本編を見せ過ぎるな」という謎の圧力がかかっているんじゃないかと疑りたくなるレベル。


だから『予告編より本編の方が面白い』という印象が強いんですよ。


「いや、むしろそれが普通だろ。ってか、そうすべきだろ。良心的じゃないか。」と思う方は多いでしょう。

 

でも、それって要するに、それほど予告編の力を借りなくても観に来るお客さんがいるから成立する話であって、予告編なんてプロモーションビデオなんだからちょっと『盛る』くらいが丁度いいんですよ。

黙っててもある程度、見に来る客がいるなんて思うから邦画の予告編って面白みが無いんですよ。

37億のヒットを飛ばした『銀魂』みたいな邦画ばかりじゃないんですよマジで。


だから実写版『ジョジョの奇妙な冒険』みたいに、爆死することが確定しちゃうと慌てて、『冒頭13分の映像をYouTubeで公開』なんて”みっともない”なことが起こるんですよ。冒頭のシーンなんてまるで見せ場が無いのに。意味が分からない。


そんなことするくらいなら予告編でもっと凄いとこ見せろよっていう。
いちおう予告編貼っておきます↓

https://m.youtube.com/watch?v=ezDHHez9qAA

 


試写会から散々酷評されたアニメリメイク版『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の予告編と主題歌のMVなんて、どんだけ本編の映像見せてんだよっていう。
本当はジョジョみたいに不評を受けた上で慌てて作ったのかもしれませんが、MVの映像作品としての面白さと宣伝効果では断然上でしょう。


「アニオタきめぇんだよ」とか言われるかもしれませんが、これだけ攻めた予告とMVって最近の邦画じゃ殆ど無いんですよ。↓

https://m.youtube.com/watch?v=YUvXV_i-42c

https://m.youtube.com/watch?v=-tKVN2mAKRI

 


大半は米津玄師ファンがひたすら再生しているのは分かってますけど、MVは8000万回再生されてますからね。そんなに簡単に稼げるPV数では無いでしょう。


実際の動員に結びついていないのはなんとも残念ですが、それでも邦画はこれくらいサービス精神旺盛な宣伝をやるべきだと思います。


日本の洋画離れと言われて久しいですが、あんまり宣伝に力を入れていないと、このままじゃ邦画でさえ遅かれ早かれ衰退の道を辿ると思うんですよね。無料の娯楽が溢れているこのご時世、1800円払って観に来るファンって貴重な存在ですよ。


以上、洋画贔屓だけど邦画も好きだし、邦画の行く末を案じている映画ファンの戯言でした。